ドイツ証券 誤発注 再発防止は当該部署の閉鎖

日本経済新聞 誤発注は高速売買が原因 ドイツ証券
ドイツ証券は16日、6月に大阪証券取引所の株式先物市場で起こした約16兆円分の誤発注について、原因はコンピュータを使った高速売買でのシステムトラブルだったと発表した。同証券は再発防止策として近く取引を担当した部署を閉鎖する。「システムの開発・運用や企業統治のあり方を厳格に見直す」(広報部)としている。

閉鎖するのは日本法人の自己勘定部門にある「アジア・クオンツ・トレーディング部」。あらかじめ入力した手順に基づいて自動売買する「アルゴリズム取引」で、同社が扱う株価指数先物と現物の裁定取引の一部売買を担当していた。

誤発注は6月1日午前9時に発生。前日に市場データの処理方法を変更したため指数先物の価格をゼロ円と認識する不具合が起き、一気に大量の注文が繰り返されたという。数十秒後に担当者が気づいて反対売買を行い、取引が成立したのは550億円分だった。

閉鎖する部署の人員は3人で収益は日本法人全体の0.1%以下にすぎず、「業績への影響はほぼない」(同)という。


現在証券会社の取り引きはアルゴリズム取引が盛んと言うより、主流です。
ITがかなりのウエイトを占めています。
みずほ証券の誤発注は入力間違いという人為的な部分も大きかったですが、アルゴリズム取引は基本的にはシステムの作りが全てといってよいです。
このシステム作りは困難と過大な責任を伴うものだと思います。


しかし、この再発防止策は外資系的な考え方ですね。
当該部署を閉鎖して、トカゲのしっぽ切り。
社員の処遇については特段記載はありませんが、少なくとも部門長は・・・
あくまで特定の部門の問題であり、全社的な問題ではないと。


終身雇用前提の日本企業ではなかなかこうはいきません。
当該部門のトップは当然年棒制で責任あるポストでしょうからそれなりの給与を受けていたでしょう。
ですから、問題があれば責任をとる覚悟もあるでしょうし。


仕事に対する責任を持つということがどういうことか少し考えてしまいますね。