ビルマのスズキ工場と偏狭な愛国心

http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091204NT001001604122009.html
”スズキ、GMとの合弁解消を発表 カナダ工場株売却
スズキと米ゼネラル・モーターズ(GM)は4日、カナダでの自動車合弁生産事業を解消することで合意したと発表した。スズキは合弁会社の全保有株をGM側に売却する。GMはトヨタ自動車との米合弁生産も解消しており、日本勢との完成車合弁事業はすべて姿を消す。(以降省略)”

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この記事の新聞紙面版でスズキがミャンマー工場を持ってることを知った。
どれぐらい生産してるのかな?少しだけ調べたがよくわからなかった。軍政との関係やNLDの不買運動はさて置き、将来への布石なんだろう。かの地を訪問した際、自動車はあんまりなかった。
だからこそなんだろう。息の長い戦略か。

スズキといえばインドで5割程度のシェアを持ってることが有名。
実際私がインドにいた時、スズキ社は圧倒的な人気だったし、走ってるのもスズキ多かった。
でも現地の人は「マルチ」って呼んでて、日本との合弁(実質子会社)てことは知らなかったりする。
逆にいえば、現地に溶け込んでいる証拠だ。

今やおらが国のメーカーだって主張すること自体ナンセンスだ。
この日本の技術・品質が一番だ、中国や東南アジアは遅れているとか
偏狭な愛国心・自負心は非常に危ない。
我が国の先達たちの努力や功績は尊重する。
でも地理的条件やタイミングによる偶発が重なった結果、
今の我が国を形成していることをもっと考慮すべきである。
これは日本だけでなく、先進諸国全般に言えることだが。
逆にいえば、中国や東南アジアも偶発的に、今現在発展途上国となっているだけの話である。
そして我々が日本に生まれたことも偶発的な出来事とも言える。
偶発的に与えられた環境で傲慢にならず精一杯生きることが大切だと思う。