新生、あおぞら銀行合併断念

新生銀行あおぞら銀行は今年10月を予定していた合併を断念する方針を固めた。両行は昨年7月に対等合併を発表したが、経営方針を巡る意見の溝が埋まらず、再編による成長戦略が描けないと判断した。新生は自力増資の検討に着手、あおぞらは地方銀行との連携を軸に成長を探る方針で、それぞれ単独路線にかじを切る。
 新生では、大株主である米系ファンドの代表が最近来日し、経営陣とあおぞらとの統合見送りを前提に、今後の戦略を協議したもよう。金融庁検査を踏まえて、今期決算で不良債権を一掃するのにあわせて、資本増強を実施する方向で、具体的な作業に入った。

http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20100213ATDF1200512022010.html

最近業績が回復してきたから、というのが理由かもしれません。
結局そんな意識では合併は難しいですよね。
それぞれプライドが高かったとか方向性が違うとかいう議論がありますが、もしそうだったら、東京三菱とUFJは合併していないでしょう。結局トップの意識と景気等周辺環境なのでしょう。

またシステム的に言うと、「新生・あおぞらのシステム合併難航 - TK独り言」にも少し書きましたが、大変な金額の試算になったのではないでしょうか。この部分でも足かせになったかもしれません。勘定系だけではありません。情報系や端末に至るまで全く考え方が違います。試算すらできなくなってしまった可能性もあります。この際大手IT企業のフルアウトソースも検討すればよいのでしょうが、某I○M社嫌いと好きの組み合わせでは無理でしょうし。

ですが、決して合併して大きくなるばかりが良いことではありません。本来両行は規模で勝負するのではなく、その商品や提案で差別化を図るべき銀行なのですから。