大和証券の勘定系システム80億円は高いのでは?

大和証券ネット銀行 勘定系は富士通リナックス - TK独り言の続編記事があったので、ご紹介。

大和証券が80億円で銀行システム - 日経コンピュータReport:ITpro
大和証券グループ本社は、2011年中の開業をめざすインターネット専業銀行の情報システムを80億円以下で構築する。中核の勘定系システムにオープンソースソフト(OSS)のLinuxと安価なx86サーバーを採用し、さらに提供業務を絞ることで投資額を抑える。銀行の勘定系システムは一般的に、メインフレームで構築する場合で200億円程度、オープンシステムだと100億円程度かかる。


 アプリケーションについては、新銀行の提供業務を「預金」と「為替」に絞り込んで開発費の増加を防ぐ。「融資」はせず、投資信託などの金融商品も銀行では扱わない。
 勘定系パッケージには、富士通の新ソフトを採用する。同ソフトは、ソニー銀行などで稼働実績がある「W-BANK」を基にしたものだ。W-BANKはSolarisで動作するが、富士通はこれをLinux向けに改修する。
 Linuxx86サーバーの選択には、将来のシステム更改費を抑える狙いもある。OSSLinuxと複数のサーバーメーカーが提供しているx86サーバーを組み合わせて使えば、ハード更改時に富士通以外のメーカーの製品を選ぶことができる。ハード調達に競争原理を働かせることが可能になるわけだ。メインフレームUNIXサーバーを採用した場合はそうはいかない。アプリケーションに影響を与えずにサーバーを他社製品に切り替えるのが難しいからだ。


 大和証券が銀行を設立するのは、顧客である個人投資家の利便性を高めるためだ。例えば、個人投資家が新銀行の預金口座に入金すると、株取引などのための証券口座にも自動的に入金結果を反映できるようにする。同社はシステム開発を進めると同時に、4月1日に銀行設立準備のための子会社を設立した。
 多くの業種のシステムでLinuxの採用が進んできた一方で、金融分野のミッションクリティカルなシステムにLinuxを使うケースはまだ少ない。そうしたなか、今年1月には東京証券取引所Linuxを採用した株式売買システムを稼働させた。大和証券がネット銀の勘定系システムにLinuxを選んだことで、Linuxの普及がさらに進む可能性がある。

記者の推測ですから、80億円が本当か否かはわかりません。
が、80億円はファーストユーザーとしては奮発しすぎで高い気がします。
富士通はこのソフトの拡販を狙うはずです。(何年後になるかわかりませんが。)
一方で、大和としては銀行業務は本筋ではないでしょうから、パッケージの版権を持つ必要もないでしょう。
ですから、ソフトの改修は富士通側に持たせるという交渉をするべきだし、しているでしょう。


しかし、今さらながら大和が銀行を設立する趣旨が分からなくなってきますね。
口座と為替だけの目的ならば、自分の中に取り込む必要あるのでしょうか。
本当は何か他に真意があると勘ぐってしまいますね。