日本の普通の人の能力

1月3日 日経新聞

日本の強みは教育にある。企業も技術伝承や人材育成に手間を惜しまない。傑出した企業家が日本に絶えて久しいが、それは必ずしも人材不足を意味しない。日本の本来の競争力は、”普通の人”の能力の高さにある。

若者が元気な国でなければ、挑戦する意欲や、人が集う魅力は生まれない。

次世代を考えた政策が少なすぎる。いっそ人口の上から2割が高齢者と提示し直せないだろうか。若者が神妙な顔をして、社会保障のために働く国はごめんだ。

世界に「日本人求む」と言わせたい。世界に人材を供給し、世界から人材を集める。新しい人材が生まれ、新しい発想で事業を興す。これから10年、日本にそんな人材循環の足掛かりができれば、人口が縮んでも、未来は縮まない。