都市部21大学とBF大学

姫路独協大法科大学院入学者ゼロの可能性&その他大学院の対応
法科大学院14校にイエローカードにあるように、
文科省法科大学院に対しては非常に厳しい姿勢で臨んでいます。
「入学試験が2倍以上の競争があること、新司法試験で合格者をそこそこ出していること」

一方で、大学(学部)に対しては非常に甘いとも言えます。
平成21年度に入学定員を満たしていない私立学校が、大学で265校(46.5パーセント)、短期大学で246校(69.1パーセント)を占めています。
文科省から同族経営を指摘された大学などにあるように、定員の70%も満たない大学も多数あります。

残念ながら、文科省は、認可申請を出されて、ある程度の財政の見通しが示されれば、申請を許可せざるを得ないのでしょう。だから大学が760校にも増えてしまったのです。
ですが、開校3年後の状況をチェックしているかと言えば、それができない。いざ開校してみると、ほとんど赤字です。(不正経理が明らかになった)山梨の健康科学大学のケースも、文科省は見抜けなかった。チェックが甘すぎます。
こういうこともあって、定員割れの大学が40%を超えているんです。こういう大学は赤字がずっと続いていく。近いうちに淘汰されるでしょう。

法科大学院のように、文科省が大学(学部)に対してイエローカードを出す時代が来るかもしれません。

さて、ここで予備校大手の河合塾の見解を見てみたいと思います。

大学全入時代が到来する?

続く受験人口の減少
 大学・短大の志願者数は第2次ベビーブームの影響から1986年度以降上昇を続け、1992年度には120万人を超えてピークを迎えました。当時は、大学・短大の進学希望者のうち約3分の1は入学できない状況でした。しかし、ベビーブームの終了と少子化による18歳人口の減少に伴い志願者数は減少し続けています。2007年度の大学・短大の志願者数は77万人となっており、ピーク時からみると44万人以上も減少しています。


大学全入時代の到来?
 このような状況のなか、2004年に中央教育審議会文部科学省の教育政策を審議している文科相の諮問機関)が、2007年度に大学・短大の入学率(入学者数÷志願者数)は100%になると試算しました。これがいわゆる「大学全入時代の到来」といわれる所以です。
 しかし、この試算は受験生が大学・短大の選り好みをせず、合格できる大学に入学した場合の理論上の数値です。現実には「入れる大学」ではなく「入りたい大学」を目指す受験生が多くいることから、大学間に人気差が生じ、人気の高い大学では厳しい入試が引き続き展開されています。

国公立大・私立大とも難関大志向へ
 ここ数年の入試で顕著なのが、受験生の難関大志向です。河合塾では1年を通して模擬試験を実施し受験生の志望校調査を行っていますが、受験人口の減少にもかかわらず難易度の高い大学群では安定した志望者を集めており、前年を上回る志望者数を集めることも珍しくありません。
 たしかに少子化に伴う受験人口の減少によって受験競争は全般的に緩和の方向へ向かっています。とくに私立大学では、志願者数が募集人員を下回る大学も見受けられるなど、比較的入りやすい大学群を中心に志願者数の減少が続いています。しかし、都市部の有名私立大学では、学部・学科の新設や入試方式の複線化によって大学全体の志願者数を増やしているところも少なくありません。【グラフ】は、都市部の有名私立21大学の志願者数とその他の大学の志願者数の推移を比較したものです。2008年度入試では、21大学の志願者数がその他の大学の志願者数を上回りました。受験生の一部大学への人気集中が起きていることがうかがえます。これらの大学では難易度も大きく変わっていないのが現状です。このように私立大学入試では「難しい大学は難しいまま、入り易い大学はより入り易く」という「2極化」現象が起きています。


 国公立大学も志願者数の減少で志願倍率の低下が続いていますが、私立大学と比べると比較的安定した人気を保っているといってよいでしょう。学費が安いこともあり、受験生の国公立大志向は相変わらず根強い状況です。とくに旧帝大を中心とした難関大学や医学科のような人気学科については、難度が下がる気配はなく、かつてと比べると難化している大学も少なくありません。志願者の減少は一様ではなく、今後は国公立大学においても「2極化」現象が起こることが予想されます。

http://www.keinet.ne.jp/doc/basic/2-01-1.html

都市部21大学という括りもかなり無理があると思いますが、とにかく2極化が進んでいると煽っています。
受験予備校だから当然の帰結かと思いますが。受験産業も冬の時代です。

この受験の権威「河合塾」が作成する偏差値ランキングにBFランクというものが存在します。

・本一覧には、ボーダーラインを設定していない大学およびボーダー・フリー(BF)の大学は掲載していません。
・選考が実技や書類審査のみによって行われる大学や2期・後期入試に該当するものはボーダーラインを設定していません。
・ボーダーの設定基礎となる2009年度入試結果調査データにおいて、不合格者数が少ないため合格率50%となるボーダーラインがどの偏差値帯においても存在しない募集区分をボーダー・フリー(BF)としています。
・ボーダーラインはあくまでも入試の難易度を予想したものであり、各大学の教育内容や社会的位置づけを示したものではありません。

http://www.keinet.ne.jp/doc/dnj/rank/

つまり河合塾のランキングに出てこない大学はBFランクとして扱われるわけである。
試しに検索してみた。
代々木ゼミナールのランキングにあって河合塾のランキングに出ていない、一番多いと思われる経済、経営、商学部関係を当たってみる。
代々木ゼミナールの最下層にある以下の大学は河合塾のモノには出てこないようだ。

青森大学
青森中央学院大学
富士大学
東北文化学園大学
ノースアジア大学
東日本国際大学
新潟産業大学
成美大学

と挙げればきりがないが確実に存在するようだ。

自然淘汰を待つか、行政指導が入るかいずれかであろう。