上武大学〜偏差値40でも就職内定率が高い

上武大学のことが日経ビジネスオンラインに取り上げられていました。
最近箱根駅伝で少し名をあげました。
群馬県伊勢崎市にある大学です。

タイアップ記事かもしれませんが、抜粋してみます。

偏差値40でも内定率が高い大学:日経ビジネスオンライン
上武大学ビジネス情報学部の田中秀臣教授は、長く同大学の就職委員も務めてきた。偏差値が高いとは言えない大学ではあるが、今年も就職内定率が80%を超え、健闘しているという。


日本の大学で就職に有利なのは旧帝大クラスの国立大学と、早稲田大学慶応義塾大学など一部の有力私立大学です。ここでは年間2万人ぐらいの就職希望学生がいる。
そこと勝負するのは難しいですが、それ以外の偏差値40から60ぐらいの大学ではあまり差がない。準備をどれだけするかで、良い企業の内定が取れます。
(中略)

最近の学生は面接のスキルとか、自己分析とかを一生懸命やっていますが、それは決め手になりません。特に偏差値が低い大学ではそれよりも企業研究しかないでしょう。
こうした大学の学生に共通するのは意欲が低いからなのか、1社ずつ受けていることでしょう。私はそれを「人気ラーメン店の行列型就職活動」と呼んでいます。1社ずつやって時間を浪費すれば、チャンスを逃してしまう。

常に自分の就職希望の会社のリストとして、中小企業を含めて20社とか30社とか入れておかないと、追い込まれます。
それと、低偏差値大学の学生は1社内定を得ると、それで満足しています。最後までいろんな企業に挑戦するように言っています。

教授が自分の教え子に対し低偏差値大学の学生と発言されること自体にすごく違和感を感じました。
入学時は確かに低偏差値かもしれないが、それを育てるのが受け入れた側の仕事であるはずです。
ですから就職活動段階ではその表現は適当では無いと考えます。
(※記者が意図的に表現を入れ替ている可能性がありますが。)


ただし、「偏差値40でも就職できるぞ」というメッセージは、今の就職難と大学大衆化の時代のおいて、当該の層には響くでしょう。
今や上位層以外の大学は就職専門学校となっているし、またそれが入学者のニーズでもあるわけです。
そういう意味では、

  • 知名度を上げるため箱根駅伝に投資を行う
  • 就職させるため(だけ)の教育を行う

というのは上武大学の立地や地域性を考えれば的確な判断だと思います。
ですから、この4月の入学定員を満たしているのでしょう。


が、他の地方小規模大学(特に関東地方)であれば、同様な作戦を考える大学もいそうですね。
城西大、平成国際大などは箱根駅伝で名を上げようとしてますし。